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活動紹介

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フィールドワーク

第2回フィールドワークat 渉成園

2022年2月11日 京都市下京区にある渉成園(枳殻邸)を訪問しました。

研究会理事の中嶋節子・京都大学大学院教授のご紹介による企画で、園の維持管理を行っている植彌加藤造園の加藤友規社長とスタッフの皆さんに、庭園の保存や修復について詳しく案内・解説していただきました。

渉成園は東本願寺の飛地境内地で、周囲に枳殻(からたち)の生垣が植えられていたことから、京都では枳殻邸(きこくてい)と呼ばれて親しまれています。1641年に徳川家光が寄進した土地に1657年に竣工した池泉回遊式庭園です。

門前に立つ石柱には、昭和11年(1936)に国の名勝に指定されたことが記されています。京都には国指定の名勝・特別名勝が合わせて54あるそうです。

1827年に、来園した頼山陽が紹介した「渉成園十三景」に従って見学します。外からの延焼をくいとめるための石垣が、殿舎の前に見えています。

十三景の一「臨池亭・滴水軒」では池の水が抜かれて修理が行われていました。竣工当初は高瀬川から水が引かれていたこと、明治期に琵琶湖疏水の本願寺水道からの給水に替わったこと、その他、護岸工法のやり方などを担当スタッフの阪上(さかうえ)さんに解説していただきました。

十三景の二「傍花閣」  場所によっては写真も使ってご説明いただきます。

芝生広場から十三景の三「印月池」十三景の四「臥龍堂(南大島)」が見えます。島に生えていた楠の大木を伐採した経緯や文化財としての庭園のあり方、守るべき遺構面、等々、担当スタッフの太田さんからお話いただきました。

十三景の十二「回棹廊」 安政の大火での焼失後に再建された屋根付き橋です。

通常の見学では入れない裏側にもご案内いただきました。(船着き場)

最後に殿舎の広間で窓に切り取られた庭を眺めながら、研究会理事の福原成雄・大阪芸術大学教授にもお話しいただきました。

以上、2時間のたいへん充実した見学会でした。ご案内いただいた植彌加藤造園の皆さまに感謝申し上げます。

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